Column[ 読みもの ]

日本のワインのこれからを考える 2019

2018年02月05日

野外の角打ち

眺めのよいテラスで、あるいは母屋の縁側で、楽しそうにワインを飲んでいる人の姿を見れば・・・と書きましたが、関酒店は、買ったお酒をその場で飲める、いわゆる「角打ち」と呼ばれる「立ち飲み酒屋」です。

角打ち、というのはもともと九州あたりで発祥した言葉のようですが、最近は全国に増えています。酒屋の店先で、そこで売っている缶詰などを開けておつまみにし、買ったお酒を立ち飲みする・・・というのが角打ちで、昔は東京の古い酒屋さんにもそういう店がありましたが、そんなレトロな酒場が流行になって、いまでは角打ちとは名ばかりの、缶詰を取り揃えたワインバーとか、本格的な料理を出す立ち飲み居酒屋とか、雰囲気だけ角打ちに似せた飲食店も多いようです。

角打ちはあくまでも、酒屋で酒を買った客が、その酒を家に持ち帰らずにその場で飲む、というもので、その店は酒屋(酒販店)であって飲食店ではありません。だから、店員は客が買ったお酒の瓶を、栓をしたまま客に渡す。店員が栓を開けてグラスに注いで出したら飲食店になりますから、飲食営業の免許をもっていない酒販店ではそういうことはできません。でも、酒を買った客は、自分で瓶の栓を開けてレジの前で立ったまま飲もうと、店の外にあるベンチに座って飲もうと、どこで飲もうと自由です。

関酒店は、都会の店ではないので、狭い店内で飲むより、眺めのよい野外で飲むほうが楽しいでしょう。店を出たところは広いテラスになっているので、天気がよければ最高に気持ちよく楽しめます。雨が降ってきたら、すぐ横にある土蔵の中に逃げ込めばよい。考えてみると、オープンテラスの角打ち酒屋というのは、あまり聞いたことがありませんね。開店したら、新緑の気配を感じながら、北アルプスの稜線に残る雪を眺めながら、日に日に濃くなっていく緑を愛でながら・・・ワインが飲める日が楽しみです。