Wines[ ショップ&ワイナリー ]

工場入口

工場入口

階段を下ると、そこが醸造工場です。工場の入口で履物を消毒していただきます。お履きになっている靴などの底を、消毒液の滲みた除菌マットによく擦りつけてください。その後、通路(青い線)に沿って見学してください。(作業中は危険ですのでスタッフの指示に従ってください。)

ステンレスタンク

ステンレスタンク

ステンレスタンクはクロアチア製で、もっとも大きなものには4000リットルのワインが入ります。樽貯蔵室、ボトル貯蔵室は一部がガラス張りになっているため、外から中のようすを覗くことができます。解説は掲示板に記してありますが、おわかりにならないことがございましたら遠慮なくスタッフにお尋ねください。

ボトル貯蔵庫

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ガラスで瓶をつくる技術は古代からありましたが、直線的な輪郭線をもつガラス瓶は近代工業の産物です。それまでは、デカンタ(樽からワインを汲んでテーブルに運ぶ容器)としてしか使われなかったガラス瓶が、横に並べて積み重ねることでワインの長期間の保存を可能にし、熟成という概念をもたらしたのです。
貯蔵するときワインを寝かせるのは、コルクが乾燥して縮むのを防ぐために、ワインを絶えずコルクに触れさせておくことが理由でした。スクリューキャップの瓶では立てておいても保存・熟成には変わりがありませんが、一定のスペースにボトルを大量に保存するにはやはり横に寝かせて積むのがもっとも効率的です。
アルカンヴィーニュでは、2015年より醸造を開始し、たくさんの熟成中の瓶がパレテーナ(網籠)の中で出荷の時を待っています。

樽貯蔵庫

樽貯蔵庫

古代ではワインをアンフォラ(素焼きの甕)に入れて保存しましたが、素焼きではワインが揮発しやすく、蓋の隙間に松ヤニを塗るなどの工夫をしても、酸化を押しとどめることができませんでした。その後は木製の樽が使われるようになり、とくにオークの樽はよい香りがつくためいまも世界中で広く使われています。
ワインにはフレンチオーク(ナラなどの広葉樹)がもっともよいとされていますが、アメリカではアメリカンオークで樽がつくられます。日本でも、ミズナラの木で樽をつくろうというプロジェクトが進められていますが、樹齢100年を超えないと密度が低くて使えないため、そう簡単には原料が確保できないそうです。
樽は、内側を炎で炙って焼きます。そのため長期間ワインを入れておくとバニラのような香りなどがワインに移り、いっそう風味を豊かにするのです。アルカンヴィーニュの上階の床は、すべて酒樽に使われたオークを床材に加工したもので、あちこちにある黒っぽい色のところが焼き色のついた樽の内側の部分です。

ボトリング室

ボトリング室

ここには、スパークリング(発泡性)ワインを瓶詰めするための設備を揃えました。瓶内二次発酵では密閉された瓶の中で発酵が進むため、酵母が糖分を食べてアルコールをつくった後の死骸(おり=滓)が瓶の中に溜まります。ピュピートルと呼ばれる穴のあいた黒い板は、滓を瓶の口のところに集めるための道具です。
瓶口を低くして毎日少しずつ回転させていると、滓が口の部分に集ってきます。発酵が終わって落ち着いたら、その瓶口の部分を冷凍して滓を固め(そのための機械が「ネックフリーザー」と呼ばれる円形の機械)外に取り出します。減った分は新たにワインなどで補充し(ドザージュ)、圧力に耐える栓で封をします。
スクリューキャップのボトリング設備は、2014年、ヴィラデストに導入しました。アルカンヴィーニュで醸造する(スパークリング以外の)ワインも、それを利用して瓶詰めします。ワイナリーが増えると、このようにたがいの設備を共同で利用できるため、生産コストもしだいに低くなっていくことが期待できます。

除梗破砕機とプレス機

除梗破砕機
プレス機

収穫したブドウを破砕しながら梗(果軸)を取り除く除梗破砕機と、そのブドウの実を圧し潰して果汁を搾るプレス機は、秋の収穫期以外は西側の倉庫に格納してあります。除梗破砕機はヴィラデストで使用しているのと同じイタリア製、プレス機はイタリア製のバルーン式プレス(ステンレスシリンダーの中にある膜が風船のように膨らんで果実を潰す方式)ですが、ヴィラデストよりやや大型の最新型モデルです。収穫期にはこれらを外に引っ張り出して作業をします。