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アルカンヴィーニュ

ARC‐EN‐VIGNE

日本ワイン農業研究所「JW‐ARC」の「ARC」は「アーチ(弧)」を意味し、人と人を(ワインで)繋ぐ、という寓意を込めています。フランス語で虹のことを「アルカンシエルARC-EN-CIEL」(空にかかるアーチ)といいますが、その「空CIEL」を「ブドウVIGNE」に代えて、ワインを愛する人とつくる人が集う新しいワイナリーの空間を「アルカンヴィーニュARC-EN-VIGNE」(ブドウが繋ぐ人のアーチ)と名づけました。

東御市とその周辺ではすでに20名を優に超える新規就農者がワインぶどうの栽培に着手しており、さらに同じくらいの参入希望者が農地を求めています。中には収穫したブドウを近隣のワイナリーに預けて醸造を委託し、自分のブランドで販売をはじめた者もいますが、地域にある既存のワイナリーの生産規模では急増する新規参入者の醸造委託に応えることができません。

日本国内で栽培されたブドウを100パーセント使用した「日本ワイン」は、近年きわめてその評価が高まり、多くのワイン愛好家に求められるようになりました。そのため、これまで海外産の濃縮果汁や原料ワインに頼っていた大手メーカーもこぞって日本ワインの生産に乗り出し、とくに品質のよい長野県産の欧州系品種ブドウを、各社が競って買い求めようとしています。

クレイドル・ワイナリー

自分で栽培したブドウから自分でワインを造りたいと願う新規就農者も、近くに収穫したブドウを醸造するワイナリーがなければメーカーに売り渡すことになります。その結果、いつまでも契約農家に止まらざるを得ず、所期の目的を果たせない者も出てきます。「アルカンヴィーニュ」ワイナリーの建設は、彼らが生産するワインぶどうの流出を防ぐことも大きな目的のひとつです。

アルカンヴィーニュでは、新規就農者を含む地域の農家や地元農協から供給される原料を使用して、ワイン、シードル、スパークリングワインなどを製造・販売します。同時に施設の一部を利用して「千曲川ワインアカデミー」を開講し、新規参入希望者に栽培醸造の技術とワイナリーの起業経営に関する情報を提供し、クレイドル(ゆりかご)ワイナリーとして彼らの自立を支援します。