Column[ 読みもの ]

日本のワインのこれからを考える 2019

2019年03月15日

日本ワインを愛する会

2003年に設立された「日本ワインを愛する会」(一般社団法人日本ワイン協会)が、昨年11月の満15周年を以て、会としての活動を停止しました。2018年10月30日から(3年間の周知期間を経て)適用となった新しい表示ルールによって「日本ワイン」という呼称が正式に認定されたため、会の本来の目的が達成された、というのが解散の理由です。

フランス産のワインは「フランスワイン」、イタリア産のワインは「イタリアワイン」……と言うのに、どうして日本産のワインは「日本のワイン」と言って「日本ワイン」と言わないのか。そんな疑問を呈する人たちがいると聞いて、「そうか、言われてみればその通りだ」とは思いましたが、その頃「日本ワイン」という言葉はどちらかというと物珍しい響きをもっていて、それが将来あたりまえの呼びかたになるとは思えませんでした。

2003年といえば、ヴィラデストワイナリーが果実酒製造免許を取って醸造を開始した年です。この15年間の日本ワインの目覚ましい躍進を振り返ると、平成の終わりとともに「日本ワインを愛する会」の役割が幕を閉じたことに、大きな感慨を覚えます。