Column[ 読みもの ]

日本のワインのこれからを考える 2019

2020年01月17日

JAPAN WINE TASTING BOARD

私は、数年前から、一般のワインユーザーが、自分たちでワインを評価するシステムをつくれないか、夢想してきました。

きっかけは、このブログにも書いた、ポルトガルで官能審査をやったときの経験です。100点満点のシートでワインを採点し、その結果を集計するだけで評価を決める。合議もなしに、ただ点数だけで機械的に決めていく。単純明快で、きわめて痛快なやりかたです。このやりかたで、ワインの権威でもなく、特別な能力があるわけでもない、しかしワインを愛することにかけては人後に落ちない一般のワインユーザーたちが、ワインを評価して採点するシステム。それが理想ではないか……と。

評価の対象とするワインは、日本ワイン(あるいスタートの時点ではもう少し狭くして、NAGANO WINE でもよいかもしれません)。ワインユーザーが、自分で買ってきたワインを飲んで、100点満点シートで採点し、その結果のデータを「本部」に送る。「本部」は集まってきた膨大なデータを集計し、それぞれのワインについての平均点を出していく。

ここで「本部」というのは、民間の官能審査団体を想定しています。名前は、たとえばJAPAN(NAGANO)WINE TASTING BOARD……とか。採点結果を送るワインユーザーを会員にして、会員が納める会費をおもな活動資金とする、NPOでも、株式会社でも構いません。次回から、この構想をもう少し詳しく説明します。