Column[ 読みもの ]

日本のワインのこれからを考える 2019

2019年04月15日

本格ワイン

「赤玉ポートワイン」は、その後ポルトガル政府の抗議を受けて「ポートワイン」という名称が使えなくなると、1973年から「赤玉スイートワイン」と改称し、現在も販売されています。また「蜂印香竄葡萄酒」は、蜂蜜と薬草を加えたオリジナルレシピに近い「香竄葡萄酒」と、1886年以来の「ハチブドー酒」が、ともに現在も販売されています。

が、私は「香竄葡萄酒」という昔の名前がいまも生き続けていることを、最近、ネットで調べて知りました。毎日ふつうの(かつて「本格ワイン」と呼ばれた)ワインばかり飲んでいるので、明治以来の甘味ブドウ酒の存在をすっかり忘れていたのです。

いまでは、もう「本格ワイン」という言葉を使う人はいないでしょう。でも、「生ワイン」と言って宣伝したつもりになっているワインメーカーもあり、「火入れはしないのですか」と聞いてくる消費者もあり、また、「香料や着色料を加えないのが無添加ワイン」と解説しているサイトもあるということは、収穫したブドウの果汁を発酵させて瓶に詰めた「ふつうのワイン」がどういうものか、まだまだ知らない人が多い、ということでしょう。