Column[ 読みもの ]

日本のワインのこれからを考える 2019

2019年05月15日

ブドウの起源

『日本ブドウ学』(中川昌一監修・養賢堂発行1996年)では、ブドウの起源と分類について、以下のように述べています。

「ブドウの祖先が地球上に出現したのは白亜紀の前期(およそ1億4000年前)とされているが、現在でもなお明確ではない。しかし、第3紀の暁新世(約6500万年前)および始新世(約5500万年前)の地層には、現在のブドウ属植物の葉や種子の化石が多数発見されている。さらに、第3紀の後期(約1500万年~500万年前)には、気候も現代よりは温暖で、地球上にブドウ属植物が繁茂していたとされ、それらは、ヨーロッパ各地、北アメリカおよび東アジアの第3紀地層の化石調査から明らかにされている。しかしながら、第4紀の氷河期に入ると、これらはほとんど絶滅し、わずかに南欧、トランスコーカシア、北アメリカおよび東アジアの一部で生き残った。」

「氷河期が終わった約1万年前から、気候が再び温暖となるにつれ、これらは温帯北部に分布、拡大してきた。けれども、何万年もの間、異なった気候条件下で生育してきたため地理的種群を形成し、形態的、生態的特徴を作り上げ、とくに寒冷や乾燥への抵抗性、耐病性などの特性が変化し、その結果、3大ブドウ種群(原生種群)が発生した。すなわち、これらを原生地により区分すると、
① 西アジア(ヨーロッパ)種群
② 北アメリカ種群
③ 東アジア種群
の3大種群となる。」