Column[ 読みもの ]

日本のワインのこれからを考える 2019

2019年09月17日

ワイン新興国

ワインと言えばフランスかイタリア、ブドウの第二次センター(原産地よりも繁殖に適した場所)である地中海の沿岸から、キリスト教の普及につれて拡大したワイン文化が礎を築き、その上に近代の栽培醸造技術がつくりあげたヴィニフェラ種によるヒエラルキー。
それが私たちの、すなわち、もともとワイン文化をもっていなかった、つい最近まで一般的にはワインを飲む習慣がなかった、いま世界中で増えている新興ワイン国(消費ばかりでなく生産も担う)のワイン愛好家たちの、評価基準となっていました。

いまは日本だけでなく、中国でも、タイでも、インドでも、南太平洋の環礁でも、ブドウを栽培してワインをつくる時代です。そうした新興ワイン国が、それぞれの生活や食文化のスタイルに応じてワインを消費するようになったら……当然、ワインの評価基準も変わっていくのではないでしょうか。