Column[ 読みもの ]

日本のワインのこれからを考える 2019

2019年10月29日

ポルトガルで

2016年4月、私はポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデ協会に招かれて、イベントのゲスト審査委員として官能審査に参加しました。ヴィーニョ・ヴェルデ協会は、毎年国内のメーカーを対象にコンテストをおこなっているのですが、この年は記念の国際大会で、通常のコンテストのほかに、外国から招いた審査委員による特別表彰をすることになったとのことで、日本からの代表として参加しないかという誘いがありました。

ヴィーニョ・ヴェルデは、いまから20年あまり前にはそれを飲むために何度もポルトガルに通ったくらい好きなワインです。が、その頃は、国内だけで、それも生産地であるミーニョ地方だけで消費されていたローカルなワインだったものが、いまでは品質のよいきれいで爽やかなワインとして、海外でも人気が出はじめています。日本はその輸出戦略のターゲットとして重要な地域なので、誰かメディアにPRしてくれる人を、ということで私が招かれたのだと思います。

私は、毎日ワインは飲んでいますが、官能審査ができるほどのテイスティング能力はありません。が、まあ、お祭りの記念大会だし、賑やかしに参加するのならそれでもよいかと
思い、招待を受けることにしたのです。