Column[ 読みもの ]

日本のワインのこれからを考える 2019

2019年11月12日

点数のつけかた

ヴィーニョ・ヴェルデ協会の官能審査に使われていたのは、OIV(国際ブドウ・ワイン機構Office International de la vigne et du vin)というフランスに本拠を置く国際機関が定めた、100点満点でワインを評価するテイスティングシートでした。

審査委員用のブースに置いてあるパソコンには、そのテイスティングシートが画面に映し出されており、審査委員は、与えられた審査対象のワインを目の前の棚から取ってテイスティングし、その評価をパソコン画面の点数表の中に打ち込んでいくのです。

評価の基準は、視覚(見た目/色)、香り、味わい、ハーモニー(総合評価としてのバランス)の4項目。これは、だいたい世界のどこでも同じように用いられている分類項目のようで、長野県の原産地呼称管理制度でも、田崎真也委員長が定めた評価基準はこの4項目でした。

ただし、長野県の場合はそれぞれの項目に与えられる点数は5点で、後に一部の配分を変更しましたが、合計が20点であることはいまでも変わりありません。フランスでは学校のテストでも20点を満点とする習慣があり、国際的にも妥当な点数配分であると思われます。だから、ポルトガルの官能審査に参加して、初めて100点満点のシートを見たときには新鮮な驚きがありました。