Column[ 読みもの ]
日本のワインのこれからを考える 2019
2019年12月20日
採点競技
児島速人さんは、世界のあちこちの国際ワインコンクールの審査委員を務めていますが、
そういう世界には、どこのコンクールに行っても出会うような、常連のテイスターがいるようです。ワインの鑑定眼に定評があり、かつ国際的なコンクールの審査に慣れている人……というと、世界でもある程度数が限られるのだと思います。
児島さんは、そういう常連のテイスターたちに、意識して日本ワインを飲ませているそうです。コンクールに出品されているワインでなくても、たとえば日本のピノ・ノワールを数種類、機会あるごとに試飲させて、日本ワインのピノにはどのような特徴があるか、説明して、理解してもらうのです。そういう努力を積み重ねていくと、日本のピノが国際ワインコンクールに出たときに、正当に評価してもらえる。ワインコンクールもフィギュアスケートのような採点競技だと考えると、実に納得の行く話です。