Column[ 読みもの ]
玉村豊男ブログ『日本のワインのこれからを考える 2019』
2019年09月03日
ポルトの居酒屋
私が「ヴィーニョ・ヴェルデ」を飲みにポルトガルに足繁く通うようになったきっかけは、 ポルト(オポルト)の街で偶然見つけた居酒屋でした。男たちが店の前にまで溢れて立ち 飲みしているようすに惹かれて中...
2019年08月30日
ヴィーニョ・ヴェルデ
ポルトガルの「ヴィーニョ・ヴェルデ」といえば、いまでは爽やかな白ワインが人気で世 界中に輸出されており、従来の在来種のほかにスペイン系のアルバリーニョ種などを導入 した高級品も増えています。が、2...
2019年08月27日
野生的な匂い
私は青年の頃にフランスでワインの味を覚えた者なので、フランス人の「キツネ臭嫌い」 が、身についてしまいました。いまでも、ラブルスカ種やそのハイブリッドからつくった ワインは、自分から飲もうとは思い...
2019年08月23日
キツネ臭の壁
「世界ではヴィニフェラ属以外のブドウ品種からワインをつくっている国はほとんどな い」。以前そう書きましたが、その理由は、アメリカ系のブドウや野生のヤマブドウには、 独特の匂いがあるからです。アメリ...
2019年08月20日
多様な交配種
最初期はうまく行かなかったけれども、その後の努力により日本にも定着したヨーロッパ系のヴィニフェラ種。雨や寒さに強いことから導入された、アメリカ系のラブルスカ種。もともと日本に自生していたヤマブドウ。そ...
2019年08月16日
日本のヤマブドウ
日本には、もともとヤマブドウがありました。ヨーロッパブドウの原生種で氷河期を生き延びたのは1種類(ヴィニフェラ種の祖先)だけ、と言いましたが、アジア東部地域の原生種には、ロシア・中国東北部・朝鮮半島な...
2019年08月13日
川上交雑品種
日本の風土と気候の下で、なんとかワインになるブドウを育てたい。そう考えた川上善兵衛は、私財を投じて育種に取り組みました。みずからフランスから原書を取り寄せて勉強し、さまざまな品種を集めてかけ合わせなが...
2019年08月09日
川上善兵衛
日本ワインの品種を増やしている原因は、アメリカ系品種とヴィニフェラ種、あるいはヤマブドウ品種との交配が、数多くおこなわれてきたことも関係しています。ヴィニフェラ種単独では雨や病気に弱いので、それらに強...
2019年08月06日
日本ワインの多様な品種
明治の初期にヴィニフェラ種の定植がうまくいかず、その結果、より日本の気候で育てやすいデラウェア、ナイアガラ、コンコードなどのアメリカ系品種を導入した経緯が、その後の日本ワインの性格を決定づけていきまし...
2019年08月03日
怠け者のブドウ
コンコードやナイアガラ、デラウェアなどのラブルスカ種(アメリカ系品種)は、雨が多く湿度も高いアメリカ東海岸に出自をもつため、極端な乾燥を好むヴィニフェラ種と比較すると病気に強いのが特徴です。また、収量...